2018年11月4日日曜日

FPGAでΔΣ型ADCの実験(その2:実装)

ずいぶん前にΔΣ型ADCのシミュレーションを行いました。
ようやくその実装ができましたので備忘録です。

今回はこちらを参考にさせていただきました。

構成

実装した構成を下図に示します。
前回シミュレーションしたものと回路は異なりますが、構成要素としてはほぼ同じとなります。



LVDSの+側にアナログの電圧を入力し、-側にはCR回路を接続します。
ΔΣ型ADCには1bitの量子化器(ADC)と積分器が必要です。
ここではLVDSの差動入力を1bitの量子化器として利用し、CR回路が積分回路となります。

DFFの出力はΔΣ変調された信号が出力されます。
そのままでは1ビット幅のデータしか得られないので、デシメーションフィルタを通して多ビット幅のデータにします。今回はデシメーションフィルタとしてCICフィルタを実装してみました。
CICフィルタの出力には高い周波数成分が含まれるため、さらにLPFを通して余計な高周波成分を取り除いてあげます。

実装にはFPGAはわれらがMAX10ボード(CQ出版社 FPGA電子工作スーパーキットのボード)を使用します。
MAX10の一部にはADCが内蔵されており、今回使用したボードにもADCが内蔵されていますが、ガン無視して一からΔΣ型ADCを実装します。